BLOG
2025/03/07 11:57
科学的根拠に基づく、CBDの真実…医師が教える22の衝撃事実。
CBDは「ハイ」にならない。
CBD(カンナビジオール)はたいまそうに含まれる成分ですが、THCのような精神活性作用はないため、ハイにはなりません。これは、低容量のCBD摂取では脳のCB1受容体に直接結合しないためです。
たいまそうには100以上の薬用化学物質、「カンナビノイド」が含まれています。
CBDは、そのカンナビノイドの一つです。他にもTHCやCBGなどがあり、これらが相互作用することで相乗効果が生まれます。
体内の「エンドカンナビノイドシステム」と連動。
CBDは、食欲や痛覚を調節する体内調整システム(エンドカンナビノイドシステム)に影響します。CB1およびCB2受容体を間接的に活性化させることで、身体のバランスを整え、病気の進行を遅らせたり止めたりする可能性があります。
CBDはてんかん治療薬として2018年にアメリカ食品医薬品局が承認しました。
「脳の慢性疾患」と言われるてんかんの治療薬として、CBDを使用した「エピディオレックス」という薬があります。2023年12月にはたいま取締法が改正され、日本でも使用できる可能性があります。
社交不安障害への効果。
2011年の研究では、CBDを摂取した被験者がスピーチテストで不安を軽減したと報告されています。
関節炎の炎症を抑制。
CBD 使用者 2,409 名を対象としたある大規模調査では、慢性疼痛と関節炎または関節痛の 2 つが、回答者が CBD で治療しようとした病状として最も頻繁に報告されたものでした。CBD 使用者は、CBD がこれらの種類の痛みを「単独で非常によく」または「単独で中程度によく」治療したと報告することがより多くありました。
睡眠改善はCBDよりもCBNのほうが効果的。
不眠に対するCBDの効果は、不安軽減による二次的なものとされています。一方で、2021年の臨床試験では、不眠症患者60名にCBN(カンナビノール)製品を投与した結果、睡眠トラブルが平均73%改善されたことが分かりました。また、マウスでの研究でもCBNが総睡眠時間を増加させ、眠りにつくまでの時間を短縮しました。
—
フルスペクトラム vs アイソレート。
たいまそう由来のカンナビノイド全成分を含む「フルスペクトラム」は薬効効果が高い反面、微量のTHCを含みます。日本ではフルスペクトラムのCBDオイルは規制されているため、CBDのみを使用したアイソレートやTHCを除いたブロードスペクトラムCBDが利用可能です。
WHOは「依存性なし」と発表。
WHO(世界保健機関)は2017年に、CBDには依存性や乱用リスクがないと報告しています。
ペットの不安症にも使用。
犬の分離不安や関節炎に対してCBDが有効とする研究があります。ただし過剰摂取は危険なため、推奨された量を守る必要があります。
ニキビ治療の可能性。
CBDは皮脂分泌を抑制するCB2受容体を活性化させ、抗炎症作用によってニキビを改善する可能性があります。
依存症治療への応用。
喫煙者への実験で、CBD吸入後にたばこの消費量が40%減少したとの報告があります。
血圧低下効果。
2017年の研究では、ストレス下にある被験者がCBD摂取後に血圧低下を示しました。
THCとは逆の「食欲抑制」。
マウス実験では、CBDによって食欲が減退する結果が得られています。このためダイエット補助として役立つ可能性について研究が進められています。
ドーピング検査で陽性になる?
THCが混入したフルスペクトラムCBD製品を使用すると検査で検出される可能性があります。
古代から医療利用されていた。
紀元前2900年頃の中国医学書には、たいまが痛み止めとして記載されています。
WADAがスポーツ使用を解禁。
2018年から世界アンチ・ドーピング機関(WADA)はCBDを禁止物質リストから除外しました。
MLB(米国メジャーリーグ)は2024年よりCBDブランドのスポンサーシップを解禁しました。
セロトニン受容体に作用。
CBDはセロトニン受容体(幸せホルモン受容体)を活性化させることで抗うつ効果につながる可能性があります。
パーキンソン病の症状を軽減。
パーキンソン病患者への小規模研究では、CBDによって震えが軽減され、生活の質が向上したとの結果があります。
皮膚バリア機能を改善。
湿疹患者対象の試験では、肌ECS調節成分としてCBDが痒み(アトピー)、バリア不全(乾癬)、炎症(皮脂・ニキビ)などに対して改善作用を示すことが注目されています。
がん治療の補助薬として。
基礎研究や臨床研究で、CBDには化学療法・放射線療法を増強する作用や、それらによる副作用軽減効果があることが報告されています。このため、代替療法として期待されています。
「あなたのCBD常識は何点?」
2025年現在、欧米におけるCBD(カンナビジオール)研究は、臨床応用や安全性の解明に向けて急速に進展しています。現在、CBD研究は「エビデンスに基づく医療応用」段階に入り、特に精神神経疾患・慢性疼痛・神経保護の分野で期待が高まっています。ただし、規制の厳格化と安全性モニタリングが並行して進んでおり、今後の臨床データ蓄積が鍵となります。